五十肩を予防するストレッチの極意

腕が上がらない。一度発症してしまうと腕が動かせないなど、激しい痛みを伴い
日常生活にも支障の出る症状です!これを放置していると1〜2年近く続くことも
あり、長い期間痛みなどの症状で苦しみ続けることになります。よく、五十肩・
四十肩は年月とともに痛みがなくなり『自然に治る』と言いますが、正確には
『治る』ではなく、『一時的に症状が落ち着く』だけなのです。つまり再発の
リスクは常にありますし、反対側の肩が発症する可能性もあります。五十肩に
なってしまったら、放置せずにしっかりと治す必要があります。
そんな、厄介な五十肩・四十肩ですが、予防することはできるのか?に
ついて解説していきます。
五十肩の検査
最近までの、肩関節の検査ではレントゲンが中心でした。レントゲンでわかる
ことは、骨の異常だけで肩に痛みがあり動かしにくさがある、しかしレントゲン
で調べても骨に異常は見つからない。このような状態をひとまとめにして
長く、五十肩(正式には肩関節周囲炎)と呼んできました。
ですが、MRIや超音波検査などの検査方法や医療研究の進歩により
五十肩と呼んできたものの中には、『烏口突起炎』『上腕二頭筋長頭炎』
『肩峰下滑液炎』『腱板損傷』『癒着性関節炎』『石灰沈着性腱板炎』
などがあり、それぞれがどんな病気なのかが解明されてきてどんな
対処をすれば、いいのかも分かってきています。
運動やトレーニングで五十肩を予防できる??
五十肩は50歳になると必ず発症するものではありません。
発症しやすい年齢と言われている40代になる前から肩の筋肉
や関節の周りを柔軟し、インナーマッスルを鍛えておくことで
五十肩の予防につながります!!
ストレッチ①
両手を頭の後ろで組み、深呼吸しながら腕を外側に捻るように
広げていきます。こうすることで、猫背姿勢によって硬くなって
しまった胸の前の筋肉を伸ばすことができます。
ストレッチ②
バスタオルを使用します。バスタオルの両橋を持ちバンザイを
するように頭の上にかかげます。その状態からタオルをひっぱり
ながら身体を左右に倒していきます。この方法のポイントですが
身体を右に倒す時は右手でタオルをひっぱりながら身体を右に
倒し、左に倒す時は、左手でタオルをひっぱりながら身体を左
に倒します。
ストレッチ③
これは、よく野球選手もするストレッチで、片方の腕で首の後ろ
を触ります。その時、肘を出来るだけ天井に向けるようにしましょう。
反対側の手で上げた方の肘を反対側にひっぱります。
例えば左肘を天井に向けている状態で右手で左肘を右にひっぱり
ます。そうすると、左の脇周りの筋肉が伸びます。反対側も同じように
伸ばしていきましょう。
ストレッチ④
頭の後ろで手を組み、そして片足を前に一歩踏み出します。深呼吸を
しながら踏み出した足と同じ側に身体を捻ります。右足を一歩踏み出した
場合は身体を右に捻ります。左足を一歩踏み出した場合は身体を左に
捻ります。
まとめ
これらのストレッチはあくまでも一例ですが、一番大切なのは普段から
腕を肩よりも高く上げることや柔軟性を高めることが重要です。
日常生活の中で腕を肩よりも上にあげる機会は少ない人が多いと
思います。今回はテレビをみながらでもできるストレッチを紹介しました。
ストレッチは五十肩・四十肩に関わらず、その他の症状を予防すること
に関しても効果的です。また、今回は肩関節周囲を中心にストレッチ
を紹介しましたが、五十肩の予防には肩関節以外の部位のストレッチ
も必要になります。例えば、お尻周りの筋肉や体幹の筋肉、首周りの
筋肉などのストレッチも必要になることがあります。
また、ストレッチ以外にも、トレーニングなどでインナーマッスル
を鍛えることも重要です。簡単な方法では『腕立て伏せ』が代表的
です。腕立て伏せを行うことで肩甲骨を動かすことができますし
肩関節周囲や腕周りの筋肉のトレーニング効果も期待できます。
肩甲骨とは本来、肩関節のスムーズな運動を補佐する役割があり
肩甲骨が硬くなってしまうと五十肩を引き起こす可能性が高く
なってしまいます。五十肩発症のリスクを最小限にとどめるにはストレッチ
やインナーマッスルのトレーニングなどが効果的です。
五十肩や四十肩を予防して、生活の質を高めていきましょう!!